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学部長挨拶

経営学部長 平賀 正剛

現在、地球規模での競争の激化、地球環境問題の深刻化、情報化の進展など、企業を取り巻く環境はかつてないほどのスピードと規模で変化しています。経営学部では、このような環境変化に対応するため、大学の建学の精神である「行学一体、報恩感謝」に加え、学部の教育理念である「理論と実践」のもと、新しい経営理論に基づく実践を重視した教育を行い、「企業経営を通じて社会に役立ち、自己実現できる人材の育成」を目標としています。

経営学とは、「ヒト(人事・労務)・モノ(生産)・カネ(会計・財務)・情報・時間」といった経営資源を有効に活用する手法を学び、企業を効率的に運営するための思考力を養っていく学問です。経営学部では、これらの経営資源を有効に活用するための「幅広い知識」をもとに、現代社会が直面する諸問題について「豊かな発想」をもって戦略提言することで、企業経営に係る問題解決にあたることができ、将来、企業社会で活躍することのできるような人材の輩出を目指しています。

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そこで、経営学部では、幅広い専門知識を自主的に学ぶことができるのと同時に、実践性を重視した学びができるようなカリキュラムを提供します。具体的には、経営学を初めて学ぶ人が、経営学に関する多様な科目を自主的に選択することは難しいことから、系統的に、体系だった学習ができるように、コース制度を導入しています。そこでの特徴は、下記の通りです。

  1. 幅広く多様な専門科目を配し、それらを「基礎科目」と「応用科目」に分けています。学生は、選択の幅をもつのと同時に、体系的に経営学を学ぶことができます。

  2. バラエティーに富んだ「応用科目」を体系的に学習することができるように、各学科にそれぞれ5つのコースが設置されています。それらの中から、自らの将来計画に従ってコースを選択し、そこでの選択科目を中心とした学習計画を立ててください。

  3. 経営学の実践的側面の強化を目的として、「実習科目」を設置し、企業経営の諸側面にわたる学習を行うのみならず、外部から企業経営者を講師として招くなどして、現場からの発想に基づいた生きた経営学を学ぶことができます。

  4. 社会人となった時に最低限求められる語学力と発表力を身につけるため、「演習・外国語科目」が設置されています。ビジネス英語では、英語によるコミュニケーション能力、文章読解力を養います。演習科目は、基礎演習と専門演習に分かれており、基礎演習では、資料や情報を集め、それらをまとめ、報告する力を養います。専門演習では、各教員の専門について、基礎演習で学んだ学習方法を用いて、よりいっそう少人数で深く議論を行い、経営学部の学生としての専門知識と思考力を養います。

  5. 学生の個性や将来の目標にあわせて、学士力および就業力を身につけることができるように、「自由選択科目(グレーゾーン)」が設置されています。ここでは、経営学だけでなく、幅広い分野の細部にわたる科目を履修することができ、個々の学生の多様な学習計画あるいは学習ニーズへの対応が図られています。

以上のような、経営学部教育の方針の下、経営学部では、企業経営に関する広範な知識と実践的能力の融合を目指しています。経営学を、主体的に基礎から応用、発展へと段階的に学ぶことで、将来、経営者または管理者を目指す人、グローバル企業での活躍を目指す人、自ら新たな事業を企画、運営、管理することを目指す人、専門的知識、資格等を取得して、専門職を目指す人などを社会に送り出していきたいと考えています。

経営学部の概要

経営学部の教育目標
―社会に役立つ人材の育成

企業活動は、人と人とが協力し合うことによって成り立っています。それらさまざまな企業活動についてより確かな理解を得るためには、企業活動そのものに目を向けるのはもちろんのこと、そこに関わる「人」「協力」という要素についても学ぶことが必要です。経営学部では、「社会に役立つ人材の育成」を目標に「理論と実践」教育を行っています。これによって、経営者や管理者をめざす上で必要な知識と、身につけた知識を実社会で活用する方法・思考力を、効果的に身につけていきます。

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具体的には、下記のような特色ある「理論と実践」教育を行っています。

  1. 新しいマネジメントの理論と実践に関する研究・教育

    経営学、経営管理論など経営学部が取り扱う主要学問分野の研究は、理論はもちろんですが併せて実践性がともなっていることが要求されます。理論的にいかに優れていようと実践性がともなわなければ、経営の分野ではその価値は認められません。

  2. 複合的専門知識・技術の重視と学際的研究・教育

    企業環境も企業もともに複雑なシステムであり、しかもそれぞれは相互に密接に関係し合っています。それを学問対象とする以上、従来のような一面的知識の追求からではほとんどなんらの成果も期待しえません。したがってはるかに広い学問分野にわたる研究の中から経営のなんたるかを総合的、学際的に探る体制を作り上げて行く必要があります。

  3. アクティブラーニングの積極的導入と産学共同による実践教育の推進

    講義、演習方式による従来型の教授方法の中で習得した理論、知識を実際に使ってみることによってどこにどのような問題が存在し、どうすれば具体的にその問題を解決して行くことができるかを体険します。この考え方こそ、ある意味で本学経営学部の特色を最も端的に示しているともいえます。

  4. 変化・革新への対応能力と問題発見・問題解決の実践能力を会得した企業人の育成

    21世紀を見据えて企業は従来のように企業人の育成は企業がやる、大学のうちは学問的素養や一般常識、人間関係の幅を広げることに力を尽くすべきだという従来の考え方から大きく一歩踏み出し、具体的な経営課題について自分で考え、問題を見つけ、解決して行ける即戦力的人材を育成して行く必要があります。

  5. 3つのコースと段階的カリキュラム

    ビジネスパーソンとして活躍し、リーダーとして組織運営を担うためには「自ら考える力」と「組織する力」が必要不可欠です。経営学科では将来の進路、組織での役割に応じて「生産マーケティングコース」「組織マネジメントコース」「会計コース」の3コースを設けています。基礎から応用、発展へと段階的に学べるカリキュラムで、ビジネスの場で必要な問題解決能力とマネジメント能力を養成します。

3つのコース

多様化する社会の中で個性が問われる時代では、豊かで鋭い感性、柔軟な思考力、挑戦できる創造力を持った人材が求められています。経営学部では、幅広い教養と専門知識について、主体的に基礎から応用、発展へと段階的に学ぶことができるのと同時に、社会との関わりを重視した実践的な学びができるようなカリキュラムになっています。経営学を初めて学ぶ人が、経営学に関する多様な科目を自主的に選択することは難しいことから、系統的に体系だった学習ができるように、以下の3つのコースを設定しています。

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組織マネジメントコース

会社や官公庁、学校、NPOをはじめ、どのような組織であれ、そこにはヒトがいて、彼らが組織内外の人びとと相互作用をしながら、ある一定の成果を生み出しています。このような組織を前提として、組織マネジメントコースでは、主に次の3つの点について深く学んでいきます。

  1. 組織を作り上げ、それらを調整し、動かす仕組みや方法について理解を深める。

  2. 組織内外における人びとの関係づくりと、組織においてヒトが成長していくにつれて生じる役割の変化と管理について学ぶ。

  3. より具体的な状況において、体系化されたヒトの集まりである組織をどのようにマネジメントし、成果を上げていけばよいのかについて実践的な力を身に付ける。会社経営の基本は、社員一人ひとりの能力を高めて社員同士の人間関係を構築することにあります。その重要性を踏まえて本コースでは、働く人の心理や社員間のコミュニケーションなど人間関係について学んでいきます。経営者や管理職、人専・教育関係の職業やコンサルタントなどをめざす人にお勧めのコースです。

生産マーケティングコース

生産マーケティングコースは、企業の内部におけるモノの流れを中心に企業経営のメカニズムを学ぶコースです。このコースの特徴は次の通りです。

  1. 開発•生産・物流・販売というモノの流れを、それに沿った形で網羅的に配置された科目を受講することで体系的に学んでいく。

  2. グローバル化時代に応じて設置された多数の科目の受講を通じ、国際的なモノの流れを学ぶ。

  3. 地域経済への貢献という視点から設置された中小製造業経営に関連する科目において展開される実践教育を通じ、理論と実践の両面から企業内のモノの流れを理解させる。

会計コース ~会計分野のスペシャリストを目指す

この社会でいかなる活動を行うにも資金が必要となります。資金を適切に管理できなければ、その活動実体を存続させることは不可能です。資金の適切な管理に関する様々な知識や技法を習得するため、会計コースでは以下の3点をステップ・アップ方式で学習を進めていきます。

  1. 資金の調達・運用とその結果の計算・記録方法を学ぶ。

  2. 記録されたデータから財務情報を作成・表示する方法を学ぶ。

  3. 作成された財務情報を企業経営に活用する方法を学ぶ。

「自己発見・自己啓発」をコンセプトに、経営戦略の中心となる資金管理と意思決定の方法に焦点をあて、将来の仕事に直接結びつくスキルの養成に努めていきます。簿記検定、国際会計検定、税理士、公認会計士、ファイナンシャル・プランナーなどの資格取得をめざす人にも適したコースです。

他学部との違い

経営学部が所在する名城公園キャンパスには、商学部と経済学部があります。いずれも、ビジネス系学部として位置づけられますが、当然、違いがあります。商学部とは、「コースに表れた重点を置くポイントの違い」。経済学部とは、「学問の違いからくる視点の違い」があります。

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まず、商学部とは、実は学問的には大きな違いはありません。学問としては、商学部が扱うのは商学、経営学部が扱うのが経営学ですが、いずれも主に企業経営あるいはビジネスを対象としています。そのため、違いを理解するためには、その内容を少し詳しく見る必要があります。商学部との違いが最も表れているのはコースです。経営学部には、企業に不可欠なモノ・ヒト・カネに対応した「組織マネジメントコース」「生産マーケティングコース」「会計コース」の3つのコースがあります。

「生産マーケティングコース」では、経営学部は「生産」すなわち「モノづくり」が重視されていることです。「生産管理論」や「製品開発論」などの科目があることに加え、地域の企業や団体と協力して実際に商品開発に取り組む「バーチャルカンパニー」という科目もあります。これまでにも様々な商品を開発・販売しており、まさに経営学部を特徴づける科目です。

「組織マネジメントコース」すなわち「働く人」に関するコースが設置されていることも経営学部の特徴です。どんなビジネスも企業も「働く人」なしには成り立ちません。リーダーとしていかに人々のモチベーションを高めて率いていくか、より良い働き方をするにはどうしたらよいか、女性がもっと活躍するにはどうするか、といったことを考えるための知識を学ぶことができます。

「会計コース」も中身が違います。通常の授業に加え、会計関連資格の取得を目標とした授業が設置されています。

さらに、大学院経営学研究科への「飛び級制度」があるのも経営学部の特徴です。通常、学部入学から修士課程修了までに6 年かかりますが、この制度を使うことで5 年で修士(経営学)の学位を取得することができます。税理士や公認会計士などの資格取得を目指す人にぜひ活用していただきたい仕組みです。

経済学部とは、学問から違いがあります。経済学は、価値という観点から社会を見ようとする学問です。為替、GDP、財政、金利などは経済学のキーワード。経済学でも企業が分析の対象となることがありますが、個々の企業というよりも産業や市場といった観点がより近いでしょう。一方で、経営学は、どのように人を組織し、消費者が求める製品を生み出し、収益を上げていくかといった個々の企業の観点に立った学問ということができます。

これら以外にも、本経営学部には「実践に強い」「就職に強い」という関連する2つの特徴があります。詳しくは、「経営学部の特色」をご覧ください。